平方因子を含まない完全数は6のみ

問題

平方因子を含まない完全数は$6$以外には存在しないことを証明してください。


難易度:
完全数の性質と未解決問題の練習問題

解答

まず,偶数の完全数の場合を考えます。このときは偶数の完全数とメルセンヌ素数の対応の定理によって$n=2^{p-1}(2^p-1)$の形に書けます。 $n > 6$の場合には$p \geq 3$であるので, 平方因子を持つことがわかります。

次に,平方因子を含まない奇数の完全数が存在すると仮定して矛盾を導きます。$n$を平方因子を含まない奇数の完全数とします。

平方因子を含まないので,$n$の素因数分解は \[n = p_1p_2 \cdots p_k\] と書けます。ここで,$k$は自然数,$p_i$ ($i=1, 2, \dots, k$) は相異なる奇素数です。

約数の総和の関数を乗法性を用いて計算すると \begin{align*} \sigma(n)&=\sigma(p_1)\sigma(p_2)\cdots \sigma(p_k)\\ &=(1+p_1)(1+p_2)\cdots (1+p_k) \end{align*} となり,これと$n$が完全数である条件$\sigma(n)=2n$を合わせると \[2p_1 p_2 \cdots p_k = (1+p_1)(1+p_2)\cdots (1+p_k)\] を得ます。

ここで各$p_i$が奇素数であることに注目し, 両辺の素因数分解に現れる$2$の個数を数えます。左辺には$2$がひとつのみ含まれています。一方で,各$1+p_i$ が偶数なので少なくともひとつ$2$が含まれているので,右辺には全部合わせて少なくとも$k$個の$2$が含まれています。ゆえに,$k=1$でなければいけません。

しかし,これは$n=p_1$自身が奇素数であることを意味し \[\sigma(p_1)=1+p_1 < 2p_1\] となり完全数にはなり得ないことがわかり矛盾を得ます。 以上より,平方因子を持たない完全数は$6$のみであるいことが証明されました。

わからないところがあったらテキストを復習しましょう。

完全数の性質と未解決問題

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