$n$を$6$よりも大きい偶数の完全数とします。このとき$n$は$1^3+3^3+5^3+ \cdots + (2m-1)^3$のように奇数の三乗和で表すことができることを証明してください。
次のよく知られた3乗和に関する等式を使います。 \[ \sum_{i=1}^m i^3 = \frac{m^2(m+1)^2}{4}\] この等式の左辺は$1$から$m$までの整数の3乗の総和です。
これを利用して奇数のみの3乗和の式を導きます。$m$を任意の自然数とします。 \begin{align*} & 1^3+3^3+\cdots + (2m-1)^3 \\ &= 1^3 + 2^3 + 3^3 + 4^3 +\cdots+ (2m-2)^3 + (2m-1)^3 + (2m)^3\\ & \quad \quad - (2^3 + 4^3 + \cdots + (2m-2)^3 + (2m)^3)\\[6pt] &= \sum_{i=1}^{2m} i^3 - \sum_{i=1}^{m} (2i)^3 = \sum_{i=1}^{2m} i^3 - 8\sum_{i=1}^{m} i^3\\[6pt] &=\frac{(2m)^2(2m+1)^2}{4} -8 \frac{m^2(m+1)^2}{4}\\[6pt] &=m^2(2m+1)^2 - 2m^2(m+1)^2 \\[6pt] &=m^2 \left\{ (2m+1)^2 -2(m+1)^2 \right\} \\ &=m^2 \left\{ 4m^2+4m+1-(2m^2+4m+2) \right\} \\ &=m^2(2m^2-1) \end{align*}
さて, $n$が偶数の完全数であるから, $n=2^{p-1}(2^p-1)$の形で書けます。 (詳しくは, 偶数の完全数とメルセンヌ素数の対応を参照してください。) ここで$n$は$6$より大きいので$p$は奇素数です。そこで,$m=2^{\frac{p-1}{2}}$と置いて,先程得た奇数の3乗和の式に代入すると \[m^2(2m^2-1) = 2^{p-1}(2^p-1)=n\] となります。
ゆえに,偶数の完全数$n>6$が奇数の3乗和で書けることができることが証明されました。